2019.12.06
ブログ
先日のブログでもお伝えしましたが、市島酒造でも新しい杉玉を下げました。
この杉玉は酒林(さかばやし)とも呼ばれ、季節の風物詩になっています。
青い杉玉は、秋から始まった仕込が順調に進み「新酒の搾りを始めました」とお知らせするサインです。
昔は神酒(みき)を「みわ」と読み、奈良県桜井市の酒の神様・大神神社(おおみわじんじゃ)は大和朝廷の神事に使うお神酒を造っていました。
三輪山(みわやま)全体をご神体とし、三輪山の杉の木を神木としていたことから、お酒の神様の神木・杉にあやかって酒屋の軒先に杉の葉をつるした風習が杉玉の起源とされています。
つるした杉玉はほんの数週間だけ青く、次第に茶色くなっていきます。
杉玉が茶色くなるにつれてお酒の熟成も進んでいくことを、外のお客さんたちへお伝えしています。
そして次の年に新酒が搾られると、杉玉も新しいものに付け替えられます。
同じお酒でも、新酒の「しぼりたて」、春酒、夏の生貯蔵酒、秋の「ひやおろし」と、季節によって熟成の進み具合で味わいが変化していきます。
杉玉の1年間の葉色の変化と共に、その季節毎のお酒をお楽しみください